三島市の郷土芸能『三島囃子』

今も昔も変わらず、三島の祭りに欠かせないものといえば、
郷土芸能『三島囃子』
です。
三島囃子の勇壮活発なカネやタイコの音や、野性味溢れるスピード感は、
何度でも味わいたくなってしまうものがあります。

三島囃子の誕生は、天文年間(16世紀)という遥か昔のこと。
三嶋大社の舞々役であった幸若与惣大夫により、創曲されました。
それが、三嶋神社神領内に住む若者により、今に至るまで伝承されてきたのです。
今や、三島囃子は伝統芸能として、多くの方に親しまれています。
演奏に用いられるのは、大太鼓・小太鼓・篠笛・すりがねです。

実は、三島囃子には楽譜というものがありません。
400有余年の間、人から人へ、手から手へと伝えられてきたのです。

ちなみに、昭和42年(1967)には三島市無形文化財に、
平成3年(1991)には静岡県無形民俗文化財に、それぞれに指定されています。

三島囃子が演じられるのは、5月半ばに行われる若宮神社祭典が最初。
それを皮切りに、三ツ石神社・祓戸神社・浅間神社・間眠神社と続いていきます。
そして、毎年8月の15日〜17日の3日間行われる三嶋大社例大祭には、
三嶋大社社頭をはじめ、市内各所で耳にすることができます。

チャンチキチャンチキという、シャギリの音が聞こえてくると、
三島っ子のみならず、三島で生まれ育った大人なら誰でも黙っていられなくなると
言います。
それだけ、こどもの頃から強く根づいているものだということですね。

ところで、お囃子とシャギリの違いはわかりますか?

お囃子で演奏されるのは、里囃子・道囃子・山囃子・松囃子・吉野囃子・時雨囃子・
祇園囃子の計7曲。
楽器には、大太鼓・小太鼓・篠笛・小鼓・大鼓・三味線が用いられます。
曲調はゆったりとしており、優雅さを感じるのが特徴です。

一方、シャギリはというと、曲目はお囃子より1曲多い計8曲で、昇殿(しょうでん)・
荷崩し・四丁目(しちょうめ)・速(はや)・大間(だいぜん)・屋台・鎌倉・切り囃子
という内容。
演奏には、大太鼓・小太鼓・篠笛・すりがねという4つの楽器が使われます。
緩やかに流れるお囃子とは違い、テンポの良さは、みんなの体を自然と動かして
しまいます。
夏祭りでよく耳にするのは、こちらのシャギリです。

お囃子とシャギリの総称が「三島囃子」です。

「三島夏まつり当番町山車の競り合い」では、シャギリの醍醐味を味わえると
いいます。
これは、各町内の山車の上で、それぞれの技を競い合うというもの。
この競い合いを目の当たりにすると、誰もが参加したくなるとか、ならないとか…。